教皇遺言状公開
神と人類への愛綴る
(2005.4.7)

 

 教皇ヨハネ・パウロ2世の遺言状が7日、公開された。

 遺言状の原文はポーランド語。教皇選出翌年の1979年に書かれたものを基本としながら、1980年、1982年、1985年、1990年、そして2000年に記された内容・長さも様々な追記が加えられ、計8部から構成されている。

 「目を覚ましていなさい、いつの日、自分の主が帰って来られるのか、あなたがたには分からないからである」というマタイ福音書の言葉で始まる遺言の第一部は、1979年の四旬節の黙想会中かその後に書かれた。

 ここでは、いつ訪れるか知れない死に対し、「すべてはあなたのもの」というモットーの通り、すべてを安らかに聖母に託す教皇の姿勢が明らかにされる。教皇は教会と人類を聖母の手に委ねつつ、すべての人に感謝し、赦しを請うている。

 また、教皇はいかなる財産をも残さず、個人的なメモを焼き捨てるよう頼むと共に、葬儀は先任教皇パウロ6世と同様の仕方で、埋葬も石棺ではなく土中であるよう願っている。

 以下続く部分では、教皇は自分の弱さにもかかわらず試練を乗り越え任務をまっとうする力を神に願い、教皇としてまたキリスト者としての死への心構えを黙想している。

 教皇は困難で不安に満ちた時代にあって、教会もまた初期キリスト教時代と同様の迫害の時代にあると述べ、人間と人類家族のために最後まで奉仕できるよう神に祈っている。

 遺言の最終章、2000年3月に書かれた第8部では、教皇は高齢を意識しつつも、神が与えた使命を生きる決意をさらに明らかにする。

 この中で教皇は第2バチカン公会議の恵みを聖霊に感謝し、この豊かな遺産が次世代に浸透するよう祈ると同時に、大聖年や、1981年の狙撃事件への思いを語り、核戦争なしに冷戦が終結したことを神の摂理に感謝している。

 最後に教皇は、すべての聖職者、信徒、他のキリスト教教会や諸宗教の関係者、文化、政治、マスコミなど様々な分野の人々、そして愛する故郷の人々や亡き家族に思いをはせつつ、これらすべての人々に「神が報いてくださるように」と願い、「神よ、私の霊を御手にゆだねます」という言葉でこの遺言を締めくくっている。


 

 

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