教皇ベネディクト16世は、バチカンで21日、水曜恒例の一般謁見を行われた。
ローマでは初秋に見られる不安定な天候が続いているが、この朝は穏やかな空に恵まれた。会場の聖ペトロ広場には世界各国から2万6千人の巡礼者が集った。
謁見中の教皇によるカテケーシス(教会の教えの解説)では、継続中のテーマである夕べの祈りの解説として、先週に続き旧約聖書・詩編第132番が取り上げられた。
詩編132は、ダビデ王が契約の櫃を荘厳にエルサレムに移す儀式の様子を歌ったもので、今回教皇は同詩編の後半部分を解説された。
会場にはこの日、ヨーロッパ・サッカー協会連合(UEFA)とイタリア・サッカー協会(FIGC)の関係者と、「カルチョ・ケアーズ」計画のイベントに参加する16ヶ国の少年少女およそ600人の姿が見られた。同計画は、イタリア・サッカー協会が教皇庁開発援助促進評議会の協力を通して行っている、旧ソ連圏、東欧諸国の恵まれない子どもたちを対象にした援助事業。
謁見開始前、子どもたちは色とりどりのユニホームを身につけ、聖ペトロ広場に特設されたミニ・サッカー場で大聖堂をバックに元気にボールを追った。
サッカー関係者に挨拶をおくられた教皇は、ルールにのっとってスポーツを行うことは、大切な人間的・精神的価値を高める教育手段となると、その重要な役割を説かれ、スポーツがすべての民族と文化間の相互理解と連帯のある社会構築に貢献できるようにと願われた。
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