ポーランド、イタリア、チリから
新たに5人の聖人誕生
(2005.10.24)

 

 教皇ベネディクト16世は、23日の世界代表司教会議(シノドス)第11回通常総会の閉会ミサの中で列聖式をとり行われ、新たに5人を聖人の列に加えられた。

 この式で列聖されたのは以下の5人。

 ヨセフ・ビルチェウスキ大司教
(ポーランド1860−ウクライナ1923)
1860年、ポーランドのヴィラモヴィチェ(現在のビエルスコ=ジヴィク教区、当時のクラクフ教区)に生まれる。1884年、クラクフで司祭叙階。1891年よりリボフのヨハネ・カシミロ大学で神学を教え、後に学部長、学長を務めた。1900年、40歳の若さでリボフのラテン典礼の大司教となった。社会・経済・民族・宗教における複雑な状況の中、強い道徳心、神への深い信頼をもって人々の司牧に邁進、聖体を中心に据えた信仰生活に信者を導き、司祭の育成に心を砕いた。一致と和解、平和を訴え、社会問題では常に市民と貧しい人々の側に立った。第一次大戦中には、戦争ですさんだ人々の心に神の尽きることのない愛と赦しを説いた。1923年に帰天、リボフの貧民墓地に葬られた。2001年、列福された。


 ガエタノ・カタノーゾ神父
(イタリア1879−1963)
1879年、イタリアのレッジョ・カラブリアに生まれた。1902年、司祭叙階。主任司祭として小教区の司牧に尽力、イエスの「聖なる御顔」に対する信心を広めた。苦しむイエスの御顔に、多くの苦しむ人々の顔を重ね合わせたカタノーゾ神父は、「聖なる御顔信心会」を創立したほか、「貧しい神学生の会」をつくり司祭育成に努めた。さらに1934年、「聖なる御顔のヴェロニカ修道女会」を創立、様々な困難を乗り越えつつ、最も貧しい人々のために奉仕した。1987年に列福された。


 ジグムント・ゴラゾウスキ神父
(ポーランド1845−ウクライナ1920)
1845年、ポーランドのサノクに生まれた。幼少から苦しむ人々を助けたいと願っていた彼は、リボフ大学法学部在学中に召命を強く感じ、大学の勉強を中断し神学校へ入った。重い病気を乗り越え、1871年に司祭叙階。司祭職と社会的奉仕を一致させた彼の活動は、社会のあらゆる人々に向けられた。信徒や青少年のためのカテキズム書や指導書等を出版する一方、ペストの蔓延期には献身的に患者の介護や死者の埋葬にあたった。司祭の活動を援助する「善き牧者協会」、ホームレスの人々を助ける「ボランティアの家」、労働者や学生に安価な食事を提供する「市民食堂」、公的保健サービスを受けられない人々のための「ターミナルケアと療養者の施設」、シングルマザーや捨て子のための「幼きイエスの家」、寡婦やその子らを助ける「聖サロメア協会」などを次々に設立、幅広い援助を推進した。1884年に「聖ヨセフ修道女会」を創立、会員と共に病院や児童擁護施設での活動や貧しい人々への奉仕にあたった。2001年に列福された。


 アルベルト・ウルタド・クルチャガ神父
(チリ1901−1952)
1901年、チリのヴィニャ・デル・マールに生まれた。4歳で父を失い、貧しい一家は親戚の家を転々として暮らした。奨学金でサンチアゴのイエズス会の学校に通った。苦学し、1923年カトリック大学の法学部を卒業、同年イエズス会の志願院に入った。1933年司祭叙階。神学院や大学で教鞭を取りながら、教育書をはじめ多くの著作を発表。1944年、黙想指導中に貧しい人々への奉仕の必要性を強く感じ、ホームレスの人々の家や、恵まれない子供たちや女性たちの施設を創立、それらは「イエスの家」として広がり、様々な社会奉仕に繋がっていった。1947年、教会の社会教説に基づく組合活動を推進するため、チリ労働組合協会を設立。精力的に社会ヒューマニズムや社会教説に関する本を多く記すも、すい臓がんのため51歳で帰天。1994年に列福された。


 フェリーチェ・ダ・ニコシア修道士
(イタリア1715−1787)
1715年、シチリアのニコシアに生まれた。貧しくも敬虔な家庭に育ち、早くから靴職人になるための奉公に出た。靴屋の近くのカプチン会修道院に通ううちに、修道者たちの生き方に感化され、20歳で同会に入会を希望したが、読み書きができないという理由で断られた。その後もますます召命を固めながら、繰り返し入会を希望し、1743年ようやくそれは許可された。修道士としての生活を通し、単純と謙虚さ、従順さのうちに神の愛を伝え、深い信仰を輝かせた。1888年に列福された。

 24日、教皇は5人の列聖式のために各地から訪れた巡礼団とお会いになり、挨拶と励ましををおくられた。

 

 

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