バチカン美術館:
民族博物館のアジア展示室再開
日本部門も
(2006.6.20)

 

 バチカン美術館では、今年迎えた創立500年を機会に様々な記念行事を企画・実施しているが、その一環として、ここ数年閉館していた布教・民族博物館の再開に先駆け、アジア展示室の一部を公開した。

布教・民族博物館の誕生は今から80年前の1926年に遡る。1925年の聖年にラテランの教皇宮殿で宣教をテーマとした展覧会が開かれ、人々の大きな関心を呼んだことをきっかけに、時の教皇ピオ11世は翌年、常設展示を目的とした博物館を同じラテラン宮殿内に設立。博物館は1963年、ヨハネ23世の希望によりバチカンに移され、パウロ6世はそのための建物を整備、1970年に一般公開された。

 バチカン美術館の一角にある同博物館は、アジア、オセアニア、アフリカ、アメリカのセクションからなる。収蔵品の整理・修復と展示スペースのリニューアルのために全セクションが近年非公開になっていたが、2007年のアジア、オセアニアの全室公開とその後のアフリカ、アメリカの順次公開を前に、このたびアジア展示室のうちでも、中国、日本、韓国、チベット、モンゴル部門が先行オープンした。

 同博物館の特徴は民俗学を宣教と宗教の観点から捉え紹介していることで、従って展示品は宗教に関連したものが中心となっている。

 例えば中国部門では、石仏や獅子、鐘、寺院や塔の模型など、仏教美術を展開する一方、儒教や道教関連の品も展示、中国のキリスト教の貴重な記録としてネストリウス派の石碑や、北京のカトリック大学にあった祭壇の模型などが紹介されている。

 日本部門では、キリスト教禁制の高札(江戸末期)、キリスト像(17世紀)を配した踏み絵(レプリカ)、岡山聖虚画「日本二十六聖人図」、長谷川路可画「日本の聖母」などを通して、日本におけるキリスト教の歴史を振り返ると共に、仏画や仏像、仏壇、また神社の模型などを展示し、日本の宗教と文化を紹介している。また、白布切抜文衣「カパラミップ」などアイヌの民族衣装や神事に用いる品も見ることができる。

 関係者によれば、展示品は数多い収蔵品のごく一部であり、今後も修復や整備を進めつつ、展示物を順次交替していく予定という。

 

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