教皇、バイエルンの聖母巡礼地
アルトエッティングへ
(2006.9.11)

 

 ドイツ・バイエルン司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、11日、聖母巡礼地アルトエッティングへ向かわれた。

 「バイエルンの(信仰の)心臓」と呼ばれるアルトエッティングは、ドイツや中央ヨーロッパでも最も知られた巡礼地の一つで、年間100万人の巡礼者が訪れる。

 訪れる人々の目的の中心は「恵みの礼拝堂」にある「黒い聖母」。シナノキで作られたこの聖母子像は時代の経過と共にろうそくの煤などで黒くなっていったことからこのように呼ばれている。この彫像が同礼拝堂にもたらされたのは1330年頃という。1489年、アルトエッティングは2回の聖母出現という出来事によって有名になり、1670年、聖母子像を安置した祭壇には銀の荘厳な装飾が加えられた。聖母子像の向かいには歴代のバイエルン王らの心臓が納められている。

 言い伝えでは、この巡礼堂の起源を、司教ルペルトゥス・フォン・ザルツブルグがバイエルン大公に最初の洗礼を授けた場所としている。

 巡礼地アルトエッティングには、この他に聖マッダレーナ教会、聖コンラド教会、聖アンナ教会などがある。教皇は幼少時、家族と共によく同地を巡礼していた。教皇ヨハネ・パウロ2世も、1980年のドイツ訪問で同地を訪れている。

 この朝、ミュンヘンからアルトエッティングに到着された教皇は、まず、黒い聖母の前で祈りの時を持たれた。

 聖堂前で行なわれた教皇ミサには6万人が参加、巡礼地とはいえ、人口1万3千人の小さな町はいまだかつてない活気にあふれた。

 教皇はアルトエッティングを含むパッサウ教区の出身。人々の熱い歓迎に感謝された教皇は、「ここが故郷であることはもとより、聖母のそばにいるということで本当に我が家に帰ったような気がします」と挨拶された。

 聖母の生き方をミサの説教の中心テーマとされた教皇は、神の御旨を常に大きな信頼をもって謙遜と寛大さのもとに受け止めた聖母から、神に奇跡を願うのではなく、私たちの善を望まれる神の御旨に深く信頼した祈り方を学ぶべき、と話された。

 ミサ中の共同祈願(信者の祈り)では、5年前の米国同時多発テロの犠牲者を追悼し、平和への祈りが新たにされた。

 ミサの後、教皇は広場に面した聖フィリポ・聖ヤコブ教会に隣接する「聖体礼拝堂」の祝別を行なわれた。教皇と共に「恵みの礼拝堂」から黒い聖母を掲げて出発した宗教行列は、新しく作られた「聖体礼拝堂」に到着。教皇は祭壇に安置された聖体を前に礼拝を行なわれた。

 また、午後から教皇は同地の聖アンナ教会で司祭、修道者、神学生らと夕べの祈りの集いをもたれた。

 教皇は聖職者らに、過剰な課題や活動の中で、それを支える内面の霊的な力を枯渇させてしまうことがないようにと忠告され、ミサ、霊的読書、聖体礼拝、祈りの重要性を強調された。

 アルトエッティングを発たれる前に、教皇はご自分の枢機卿指輪を黒い聖母に贈られた。一方、市民らは教皇の訪問を機会に、巡礼聖堂前の広場に「ベネディクト16世広場」という名を贈った。

 → アルトエッティング・教皇ミサ説教

 

 

 

 

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