ブラジル訪問:
「若さという豊かさを精一杯生きよう」
教皇、青年たちに
(2007.5.11)

 

 教皇ベネディクト16世は、ブラジル時間10日午後、司牧訪問中のサンパウロで若者たちとの集会に参加された。

 会場となったサンパウロのパカエンブ競技場は、朝早くから教皇との出会いを求めてブラジル全土や近隣諸国から訪れた参加者でいっぱいになり、若者たちの元気な歌声や歓声、各グループが手にする様々な国旗など、世界青年の日大会(ワールドユースデー)を思わせる活気に満ちあふれた。

 夕刻、若者たちの熱気は教皇の入場と共に頂点に達した。教皇は競技場の内外を車で一巡され、鈴なりの若者たちに祝福をおくり続けられた。

 サンパウロ大司教や青年の代表は教皇への挨拶で、ブラジルでの教皇と信者との最初の集いに若者たちが選ばれたことに感謝を表し、この出会いのために多くの参加者がアマゾンの奥地をはじめ広いブラジルとラテンアメリカ全土から長い旅をして訪れたことに言及した。

 「イエス・キリストの弟子・宣教者としての若者たち」というテーマで行なわれたこの集いでは、代表数人が学業と仕事の両立の困難さ、失業問題、暴力、麻薬といった問題と同時に、信仰体験、更生への努力、ボランティア活動など、同地の若者たちの様々な現実と希望を提示し、教皇の祈りと励ましを願った。

 また、この集いでは豊かなブラジルの自然の映像を背景にダニエル書の賛歌が歌われたほか、様々な民族によって構成された同国の伝統と文化がダンスによって表現された。

 聖書朗読では、マタイによる福音(19,16−22)の「永遠の命を得るには、どんな善いことをしたらよいのか」とイエスに尋ねた青年のエピソードが読まれた。

 教皇は若い信者たちに、マタイ書のイエスに話しかける熱心な青年は、教皇の声、イエスご自身のみ言葉に耳を傾け、どうしたら人生を実り豊かに生きることができるのかを知ろうとするあなた方自身にほかならず、また、この問いに答えて人生の意味を示すことができるのは永遠の命を保証されるイエスご自身しかいないと述べられた。

 「皆さんが生きておられる今この時は、未来の準備の時であり、明日がどうであるかは今日の若さをどう生きるかにかかっています」と話された教皇は、「人生はただ一つであり、それを虚しく無駄に使ってはいけません。熱心に、喜びと責任感をもって生きてください」と呼びかけられた。

 一方で教皇は、死や、失敗、人生の意味を見出せないことへの恐れ、目まぐるしい世の中の変化に置き去りにされることへの不安、暴力や麻薬の脅威など、現代の若者たちが直面する問題を見つめられた。

 こうした中、教皇は教会の若さである青年たちに「若者の使徒」となり、道を見出せない同世代の人々と共に歩み、イエスとの出会いによって愛され受け入れられていることを彼らが知ることができるよう、自分たちの信仰の体験と希望と愛を伝えていくよう願われた。

 福音のエピソードの若者は善い青年で、すべての掟を守ってきたが、持ち物を売り払い、貧しい人々に施し、自分に従うようにとイエスに言われ、多くの財産を持っていたために、悲しみながら立ち去ったという結末を教皇は掘り下げられ、この財産とは物質的なものだけではないと指摘された。

 「若さ」というものは類を見ない豊かさであると述べた教皇は、イエス・キリストにすべてを賭ける勇気を持ち、イエスが招く救いの使命のためそれを寛大に差し出す必要を説き、青年期を精一杯生き、信仰と人類の連帯の理想のためにそれを奉献するよう若者たちを励まされた。

 教皇はまた集いの中で、アマゾンの保護をはじめとする環境問題、命の尊重、家庭と結婚の価値、仕事の聖化、憎しみや暴力の拒否、行き過ぎた豊かさと権力の追求への注意などのテーマに触れられ、より正義と兄弟愛に満ちた社会の構築を推進するよう招かれた。

 

 

 

 

 

vatican radio

strumenti di navigazione links & sourcesprofessional servicewho we arethe Pope's voicebroadcasts on demandlive broadcasts

 

 

 

 



















 

 

 

 

 







 


 



 

 

trasmissioni in direttatrasmissioni on demandlink e fontilink e fontichi siamola voce del papa