世界の貧困救済アピール
教皇、ドイツ・サミット関係者に
(2007.6.6)

 

 教皇ベネディクト16世は、バチカンで6日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

 この席で教皇は、ドイツ・ハイリゲンダムで同日から開催される主要国首脳会議の参加者に向けてメッセージをおくられた。

 教皇は昨年末、今回のサミット議長国であるドイツのメルケル首相に宛てた書簡で、ミレニアム開発目標である世界の貧困の撲滅が会議のテーマの一つとして維持されることにカトリック教会として感謝を表したことに言及されつつ、アフリカ大陸を中心に貧しい国々への援助がさらに強化されるようサミット参加リーダーらに改めて願われた。

 さらに「初等教育の完全普及の達成:2015年以内にすべての少年少女が小学校の全過程を修了できるように」という2つ目のミレニアム開発目標の重要性に触れられた教皇は、教育の普及こそ各目標達成後の状態を定着させ、発展プロセスをさらに保証するものとなることを指摘された。

 また、教皇はカトリック教会や他のキリスト教教会や宗教組織が特に貧しい国々において教育分野で貢献していることを強調、各国政府や国際組織がこれらの活動を認識・支援するよう願われた。

 教皇はこの日謁見中のカテケーシスで、初代教会の教父の考察として、3世紀のアフリカの司教・殉教者、聖チプリアノを取り上げられた。

 聖チプリアノは、カルタゴの異教徒の裕福な家庭に生まれ、放らつな青年時代をおくった後、35歳でキリスト教に回心し、信仰の恵みに目覚めていった。

 カルタゴの司教となった彼は、デキウス帝、ヴァレリアヌス帝のキリスト教徒迫害下の非常に困難な時代の教会共同体をまとめ、たぐいまれな賢明さをもって導いた。

 教皇は、棄教者の教会への復帰を認めるかどうかという赦しの問題がカルタゴの教会を分裂させていた当時、聖チプリアノは厳しい中にも棄教者に対して理解を示し、ふさわしい償いの後、信仰の道に戻るよう彼らを指導したことをはじめ、アフリカの教会の伝統を守るよう努力し、ペスト蔓延の際に信者たちに異教徒を助けるよう呼びかけるなど人間的で真の福音の精神に満ちた司牧者としての姿を紹介された。

 また、聖チプリアノが多くの霊的著作を残し、それらの中で聖ペトロの上に建てられた教会の唯一性と一致を強調したほか、祈りについての教えで祈りの公的・共同体的性格と個人的な心の祈りの双方の重要性、神と対話する「心」を説き、神学−霊性の伝統の基礎を築いたことなどを解説された。

 → 教皇一般謁見・カテケーシス要約

 

 

 

 

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