ロレート:
教皇、若者たちの現実に助言と励まし
(2007.9.1)

 

 教皇ベネディクト16世は、1日、イタリア・マルケ州の聖母巡礼地ロレートを司牧訪問、若者たちの集いに参加された。

 イタリアの若い信徒を対象とした集会「アゴラ」は、同国司教協議会の「2007年〜2009年青年司牧3年計画」の一環として主催されたもの。この司牧計画は、2007年、「アゴラ」を中心に若者たちの信仰生活の現実を見つめると共に、2008年、「世界青年の日シドニー大会」での体験に豊かに養われ、2009年、社会における福音の証しを積極的に考えることを目的としている。

 教皇は同日夕方、ヘリコプターで「アゴラ」会場のロレート・モントルソ地区に向かわれた。アドリア海を望むなだらかな緑の丘には、イタリア全土と周辺国から訪れた40万人の参加者らが集い、色とりどりの旗やバンダナを振り、到着した教皇を大歓声で迎えた。

 若者たちと教皇の対話形式を取り入れたこの集会は、会場の広さにもかかわらず、参加者一人ひとりの心に届くものとなった。

 疎外感、将来の目的を見出せない状態、貧しい都市郊外地区の若者たちの日常、麻薬・犯罪、複雑な家庭問題など、変容するイタリアの現代社会の中で重い問題を抱えつつも懸命に神をよりどころとして求める若い信徒たちの言葉に、教皇は感動した面持ちでじっと耳を傾けられた。

 都市郊外で目的を持たず空虚な生活を送る青少年の姿を語る若者たちに教皇は、生きることを学ぶ場である家庭をはじめ、社会を形作る基本的要素が崩壊しつつある現在、生活の中心を何に求めるかが問題になっていることを指摘。

 郊外問題の世界的広がりに言及する中で、「教会には郊外はありません。なぜならキリストのいるところはすべて中心だからです」と述べられた教皇は、この「生きた中心」の存在を世に示し、社会的疎外に現実的に打ち勝つ力としていかなければならないと話された。

 そして、「今日の時代にも希望はあります。神はあなたがた一人ひとりを望まれ、それぞれにご計画を持たれている。それを発見し、どんなに不安定で疎外された状況にあっても、私たちと共におられる神のご計画を実現するために、互いに助け合っていかなければなりません」と説かれ、皆がキリストに信頼することで「私は歴史の全体性の中で重要なのだ。主が私たちを助けてくれるだろう」と希望を持って言えるようになるようにと祈られた。

 この後、教皇はロレート聖母巡礼聖堂に赴かれ、ナザレの聖母マリアの家族が住んでいた家で、ここで聖母マリアが受胎告知を受けたと伝えられる「サンタ・カーサ」の中で祈りの時を持たれた。

 

 

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