濱尾文郎枢機卿逝去
日本の教会と教皇庁のために貢献
(2007.11.9)

 

 横浜教区前教区長、教皇庁移住移動者司牧評議会前議長の濱尾文郎枢機卿(77)が、8日午後、入院先の東京の病院で肺がんのために逝去した。

 濱尾枢機卿は、1930年、東京生まれ。1957年、ローマで司祭叙階。1970年、司教叙階。東京教区補佐司教。1980年、横浜教区教区長。1995年、日本カトリック司教協議会会長。1998年、教皇庁移住移動者司牧評議会議長。2003年、教皇ヨハネ・パウロ2世により日本人として5番目の枢機卿に任命された。

 日本のカトリック教会の司牧の現場の第一線で熱心に貢献し、教皇庁の仕事のためバチカンに赴任してからは、移民や難民、航空・船舶など交通機関や観光関係者、移動型の生活をする人々の司牧に深くたずさわった。

 2006年に定年のため教皇庁移住移動者司牧評議会議長を引退してからも、福音宣教省、列聖省などの顧問として活動し、特にペトロ岐部と187日本人殉教者の列福の推進に大切な役割を果たした。

 国際舞台で活躍する大きな行動力とリーダーシップと共に、寛容で優しく、思いやりある温かい人柄で知られた。

 今年秋より、体調不良のためローマで入院。10月に帰国してから東京の病院で治療を続けていた。

 

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