親愛なる兄弟姉妹の皆さん
新しい年を、神の御母聖母マリアの大祝日をもって始めます。
聖母マリアは、すべての人々、全世界のための神の祝福、メシア、救い主をもたらします。神のこの祝福の上に、今日、私たちがお互いに交わす喜びの挨拶が根ざしています。
私たちはすべての善を望む挨拶を交わします。なぜなら、神はキリストにおいてあらゆる善を私たちにお与えになるからです。私たちは平和の挨拶を交わします。なぜなら「キリストは私たちの平和」だからです。
今年の世界平和の日のテーマには、「悪に負けることなく、善をもって悪に勝ちなさい」（ローマ12,21）という使徒聖パウロの言葉が選ばれています。
悪は人間の自由を通してやってきます。人間の自由が恵みの助けによって善の方に、すなわち神にしっかりと方向づけられる時、悪は完全に打ち破られます。
平和の女王、聖母マリアが、人間が共に生きていくための最も基本的な善である平和を樹立するために、私たち皆を助けて下さいますように。
ただこうしてのみ、世界は正義と連帯の道を前進することができるでしょう。
昨年末の津波によって大きな被害をこうむった人々の傍らに私は精神的に留まっています。犠牲者の方々、またそのご家族のために心からの祈りを捧げます。世界中の至る所から提供される連帯に、私も心を合わせています。神の助けと共に、このような人間の連帯精神の上に、今日始まった新年のよりよい日々への希望が根ざしているのです。
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