「灰の水曜日」を迎えた9日、カトリック教会の暦は復活祭前の祈りと償いの期間である「四旬節」に入った。
四旬節は、公生活に入る前のキリストが荒野で40日間の断食を行ったことを思い起こし、復活祭までの主日(日曜日)を除く40日間、悔悛し祈り、断食や節制、施しや愛徳の実践を通して、キリストの復活の記念によりよい形で与る準備をする期間。四旬節は、特に受洗を前にした洗礼志願者たちの精神的準備の時であり、またすべての信者にとっては自分が洗礼を受けた時の思いを新たにする機会となる。
四旬節の初日、灰の水曜日に行われる「灰の式」は、死と悔いあらための象徴である灰を、各自の額や頭に受ける典礼行事。この灰には、前年の「枝の主日」(復活祭直前の日曜日で、キリストのエルサレム入城を記念する日)に祝福されたオリーブや棕櫚の枝を燃やしたものが使用される。
教皇ヨハネ・パウロ2世は、この日、入院先の病室で主治医たちを招いて「灰の式」をとり行われた。
バチカンの聖ペトロ大聖堂でも、この朝、教皇の名において、内赦院長ジェームス・フランシス・スタッフォード枢機卿による灰の祝別と、参加者の額へ灰で十字をしるす同様の儀式が行われた。
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