米フロリダ州の植物状態にあった女性、テリー・シャイボさんが、31日、生命維持のための栄養補給を絶たれて13日後に息を引き取った。
その前日、両親側からのテリーさんへの栄養補給再開を求める再審査請求が連邦最高裁に却下され、延命を求める道がほぼ完全に絶たれた結果の死となった。
全米だけでなく世界中で論議を呼んだこの問題について、教皇庁正義と平和評議会議長のレナート・ラファエレ・マルティーノ枢機卿は、テリーさんの死の数時間前にバチカン放送局のインタビューに応え、テリーさんにとられた処置は、無実の人に対する不当な死刑宣告であるばかりでなく、飢えと乾きにさらすという最も非人間的で残酷なものだと述べた。
また同枢機卿は、「疑わしきは罰せず」という古代の賢明な言葉が教えるように、多くの疑問の中で下されたテリーさんへの判決においても、良識としてまず人間としての尊重を忘れず、いかなる時でも命こそが何よりも優先されるべきだと強調した。
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