教皇ベネディクト16世は、13日、ローマ司教区本部を訪問、同教区の司祭らとの出会いで、故ヨハネ・パウロ2世の列福調査をすみやかに開始する旨を発表された。
ローマ司教区所属の聖職者および、同司教区本部の職員らとの出会いを持たれるため、教皇はこの日午前、ローマ市内のラテランの聖ヨハネ大聖堂に向かわれた。教皇が同大聖堂を訪問されるのは、先日7日の入堂・着座式に続いて二度目。
教皇は、ローマ教区司教代理のルイーニ枢機卿に伴われて大聖堂に入場、教区司祭らの熱い歓迎を受けられた。
ファティマの聖母の記念日に行われたこの出会いの席で教皇は、「教皇ベネディクト16世は、神のしもべ教皇ヨハネ・パウロ2世の列福・列聖調査をすみやかに開始できるよう、死後5年の待機期間を免除された」という、列聖省の公式文書を感動した面持ちで自ら読み上げられ、故教皇の列福・列聖に向けた調査が時を待たずして開始されることを明らかにした。この発表はただちに会場に大きな喜びを巻き起こした。
列福・列聖調査に着手するには、対象者の死から5年の経過が必要だが、教皇自身の特令によって、この待機期間を免除することが可能となる。同様の特令は、教皇ヨハネ・パウロ2世によって、マザー・テレザの列福調査開始の際にも発せられている。
これにより、今後ローマ教区は教皇ヨハネ・パウロ2世の列福調査の開始を正式に告げ、各種申請資料の収集・作成に取りかかることになる。
教皇はこの日の出会いで、「互いに祈り助け合い、み言葉を告げるという神から託された使命に共に熱心に取り組もう」と司祭らに呼びかけられたほか、司教区で働く人々に励ましをおくられた。
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