聖母に捧げた月である5月も最終日を迎え、教皇ベネディクト16世参加のもと、バチカン庭園でロザリオの祈りの集いが行われた。
毎年恒例のこの行事には、バチカン関係者や修道者、信者らも多く参加した。
夜8時に、聖ペトロ大聖堂の背後にある聖ステファノ・デリ・アビッシーニ教会から出発した一行は、ろうそくを灯しロザリオの祈りを唱えながら広い庭園を横切り、なだらかな丘の上にあるルルドの洞窟へと向かった。
バチカンの丘の上にはフランスの有名な聖母巡礼地ルルドの洞窟をそのまま模した洞窟がある。行列到着後、聖母像前でアンジェロ・コマストリ大司教によってみことばの祭儀がとり行われた。
この後、参加者は教皇を迎え、聖母への祈りを共に唱えた。
集いの説教で、この日教会の暦が記念する「聖母の訪問」に触れられた教皇は、受胎告知後、同じく身ごもっていた従姉妹エリザベトを訪問したマリアは、「若くはあったが怖がってはいませんでした、なぜなら神が共に、彼女の中におられたからです」と述べられ、この旅こそは歴史上初の「聖体行列」であったと観想された。
そして、マリアの歌うマニフィカトの喜びこそ、イエスを聖体の中にお迎えすると同時に、愛の証しをもってイエスを世界にもたらす教会とキリスト者の喜びであると説かれ、聖母に倣うことで、「私たちの生活すべてをマニフィカトとする」ようにと、信徒らを招かれた。
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