教皇ベネディクト16世は、1日、水曜恒例の一般謁見を行われた。
この日、謁見会場となったバチカンの聖ペトロ広場には、日本を含む世界各国からの巡礼者、およそ2万5千人が集った。
謁見中の教皇によるカテケーシス(教会の教えの解説)では、新約聖書・フィリピの信徒への手紙(2、6−11)が取り上げられた。
使徒聖パウロによるこのキリスト讃歌は、神の身分でありながら人間と同じ者となり、十字架の死に至るまでへりくだり従順であったイエスの栄光を称え、その謙遜、献身、寛大をキリスト者の模範として示している。
神と等しい存在でありながらもその栄光ある力を、勝利や人々との違いや、圧倒的な優越性を示すためには使わず、むしろ自分を無にして卑しく弱い人間の姿をとられたキリストに注目するよう説かれた教皇は、主の歩んだ道に倣い、キリストの十字架を自分たちも担うことで、苦しむ人々、貧しい人々の真の兄弟姉妹となることができると述べられた。
謁見の最後に、教皇はこの日から「イエスの聖心」に捧げる月、6月が始まったことを指摘され、神の愛の深遠な神秘をすすんで観想するよう招かれた。
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