教皇ベネディクト16世は、17日、滞在中のヴァレ・ダオスタで日曜正午のアンジェラスの祈りを信者らと共に唱えられた。
この日曜日、イタリア全土は猛暑を記録、アルプスの一角にあるアオスタ地方もまれにみる高温に見舞われた。それでも教皇の同地滞在初めての公式行事とあり、祈りの集いが催されたレ・コンブの山荘隣接の緑地帯には、地元市民や観光客、ボーイスカウトら、合わせて7千人近くが詰め掛け、日頃静かな山村に突然の賑わいをもたらした。
教皇は笑顔で人々に挨拶をおくられ、故ヨハネ・パウロ2世の思い出深いこの地で夏の休暇を過ごす恵みを神に感謝すると共に、地元関係者の心のこもったもてなしにお礼を述べられた。
そして、自然を「大人から子どもまで、すべての人に開かれたすばらしい本」と形容された教皇は、時に目まぐるしい日常のリズムから離れて、自然に触れながら沈黙と思索、祈りの時間を持つ必要性を説かれた。
この集いに続き、夕方教皇はレ・コンブ村にあるヨハネ・パウロ2世記念館まで足を運ばれた。この記念館には同地を愛された故教皇の滞在資料や思い出の品、写真などが豊富に展示されている。
教皇はこれらの展示の一つひとつを時間をかけてご覧になった。用意された車を使わず、やや離れた山荘と記念館の間の往復を徒歩で行われた教皇は、道中、周囲の自然や人々との触れ合いを楽しまれた。
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