教皇ベネディクト16世は、インドネシアでキリスト教徒の女学生らが殺害されたことに、深い悲しみを表された。
29日朝、インドネシアのスラウェシ州で、キリスト教系高校に通学途中の4人の女子生徒が覆面の武装集団に襲われ、3人は惨殺され、1人は負傷しながらも逃げることができた。これらの学生は皆キリスト教徒だった。
この事件は同国で大きな衝撃を生み、現地には警察隊が出動し警戒態勢が敷かれた。警察による捜査が続いているが、現在のところ犯人および、宗教的憎悪によるものか否かなど、事件の背景は不明。
教皇は現地の司教を通じて、犠牲者の家族と教区民にお悔やみと祈りを伝えられた。
インドネシアの教皇大使アルベルト・マルコム・ランジス・パタベンディジェ大司教によれば、スラウェシ島中部では、キリスト教徒とイスラム教徒の割合は半々で、これまでも異なる宗教間における緊張がたびたびあったという。しかし、この地域は世紀にわたって平和と調和のうちに宗教の共存を保っており、2つの共同体の間に対立を煽っているのは主に外部からの要素だという。
教皇大使によれば、インドネシアの主要なイスラム共同体らはこの事件を非難しており、教皇のお悔やみは現地の新聞等に大きく取り上げられたという。
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