教会の典礼暦で「王であるキリスト」を祝った20日、メキシコのグアダラハラで、20世紀の殉教者ら13人の列福式がとり行われた。
列福式のミサはグアダラハラの競技場を会場に、同教区大司教ホアン・サンドヴァル・イニゲツ師の司式によってとり行われ、教皇庁列聖省長官ホセ・サライヴァ・マルティンス枢機卿が説教を行った。式には7万人以上の信者が参加した。
この日、新しく福者として宣言されたのは、アナクレート・ゴンザレス・フローレスら、13人の殉教者。
13人のうち、3人は司祭、10人は信徒。いずれもメキシコで1920年代後半に吹き荒れたキリスト者に対する迫害の嵐の中で殺害された。
アナクレート・ゴンザレス・フローレスは、グアダラハラにおけるメキシコ青年カトリック協会の創立者であり、また同時に労働者や農民や一般人からなる社会団体を創立し、教理教育の促進や宗教の自由の擁護に活躍した。彼の平和運動と提唱していた非暴力主義によって「メキシコのガンジー」とも呼ばれた。
1888年、テパティトゥランの貧しい家庭に生まれ、一時期、神学生だったこともあったが、その後様々な職業を体験し、1921年、33歳で法学の博士号を取得し、弁護士となった。1925年には、メキシコにおける宗教の擁護、また貧しい人々への貢献を認められ、時のローマ教皇ピオ11世から十字勲章を授与されている。
宗教に対する憎悪が荒れ狂う中、1927年3月31日に逮捕され、当時身を隠していたグアダラハラ大司教の隠れ家を明かすよう厳しい拷問を受けたが、最後までキリストへの愛と教会への忠誠を翻すことなく、翌日4月1日に銃剣で胸を突かれ38歳の若さで殉教した。
アナクレートの同志として殉教した信徒らは、以下の7人。
ホルヘ・ラモン・ヴァルガス・ゴンザレス
(1899−1927)
ラモン・ヴィセンテ・ヴァルガス・ゴンザレス
(1905−1927)
ホセ・ルチアノ・エゼキエル・ウエルタ・グッティエレス
(1876−1927)
J・サルヴァドル・ウエルタ・グッティエレス
(1880−1927)
ミゲル・ゴメス・ロサ(1888−1928)
ルイス・マガーニャ・セルヴィン(1902−1928)
ホセ・サンチェス・デル・リオ(1913−1928)
また、同様の状況下で殉教し、この日列福された人々は以下のとおり。
ホセ・トリニダド・ランゲル(司祭1887−1927)
アンドレア・ソラ・イ・モリスト(司祭1895−1927)
レオナルド・ペレツ・ラリオス(信徒1883−1927)
ダリオ・アコスタ・スリタ(司祭1908−1931)
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