教皇ベネディクト16世は、18日、ローマ教区の小教区を初めて訪問され、信者らとミサを捧げられた。
ローマ司教として教皇が最初に訪問された小教区は、ローマのカサルベルトーネ地区にあるサンタ・マリア・コンソラトリーチェ教会。教皇は枢機卿時代の1977年から93年まで同教会を名義聖堂とされており、主任司祭によれば、この間、ラッツィンガー枢機卿は、祭日や堅信式等、様々な機会に同教会でミサを司式するなど、教会関係者や信徒らと親しい結びつきを持っていたという。
教皇は、この日の朝9時頃、同教会に到着。普段の日曜の朝には閑散とした住宅街は、教皇を迎えて朝からお祭りのようなにぎやかさとなった。教皇は教会前の広場や周辺の道をいっぱいに埋めた市民らに親しく挨拶をおくられ、手を伸ばす人々と握手をされたり、子どもたちに祝福を与えられた。
同教会の信者らと教皇の出会いは非常に家庭的で和やかな雰囲気のうちに行われた。教皇はミサを自ら司式され、原稿を使わず、一言ひとこと話しかけるように説教を行われた。
教皇は、「神は私たちの近くにおられます。これほどにも近くにいる神は幼子となって来られました。今日怖れや心配に満ちた世界にあって、神が人間のすぐ傍らにおられるという喜びは、これらの不安を吹き飛ばし、人生をも深く変える喜びです」と述べられ、降誕祭の真の贈り物は神と共にあることの「喜び」と強調された。
教皇はミサの後、信者らに見送られバチカンにお戻りになった。
![]() |
|||
|