教皇ベネディクト16世は、22日、バチカンの高位聖職者らにクリスマス前の挨拶をおくられた。
間もなく降誕祭を迎えるにあたり、教皇は日頃の任務の協力者である枢機卿や司教らとの出会いを持たれ、一年間の教会の出来事を振り返られた。
教皇は、この中で何よりもヨハネ・パウロ2世の帰天を思いおこされ、故教皇が言葉と行いをもって表された数々のことの偉大さはもとより、十字架の主における信仰に支えられた苦難に満ちたその人生の歩み、最期の日々の苦しみと沈黙に示されたその教えを決して忘れることはできないと述べられた。
さらに、教皇は2005年のカトリック教会の重要な出来事として、ケルンの世界青年の日大会や、聖体の年と聖体をテーマにしたシノドス、また第2バチカン公会議閉会40周年などを挙げられた。
教皇はまた、枢機卿たちによって今年4月19日にご自分がヨハネ・パウロ2世の後継者として選出されたことは、自身の召命として想像したこともないことだっただけに大きな驚きであり、ただ神への大きな信頼のしるしとしてのみ、この重責を引き受けることができたと話され、同時に、毎日信頼と善意と理解をもって受け入れてくれるすべての人々に心からの感謝を表された。
そして教皇は、幼子としてまぐさおけの中に生まれた主の力は、この世の破壊的な暴力の力とは完全に異なると述べられ、降誕祭を迎えるこの時期、羊飼いや東方博士のように主に信頼し、主がそのみ顔を私たちの上に輝かせ、世界の暴力に打ち勝ち、その愛の力を教えてくださるよう祈ろうと呼びかけられた。
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