降誕祭を翌日に控えた24日、ローマは早朝厳しく冷え込んだものの、日中は穏やかな日差しに恵まれた。
青い空の下、バチカンには、聖ペトロ広場のモミの木を見上げ、隣の除幕を待つ大型プレゼピオ(イエス降誕の場面を再現した馬小屋の模型)を眺めながらそぞろ歩く市民や巡礼者らの姿が目立った。
降誕祭に聖ペトロ広場にモミの木とプレゼピオを飾る習慣は、1982年、教皇ヨハネ・パウロ2世の命で始められた。大聖堂を背景にそびえるツリーと遠くからでも見える大きな馬小屋は、現在ではすっかりバチカンの冬の風物詩として定着している。
今年のモミの木は、オーストリア北部、オーバーエスターライヒ州のエフェルディングの森から来たもので、高さはおよそ30メートル、頂上には銀の星、枝々は金銀大小の飾り玉で覆われている。
一方、馬小屋は、今年もバチカン職員らによって趣向を凝らしたものが建てられた。デザインは毎年変わり、その計画準備は秋の初めから始まるという。この朝も、職員らが馬小屋の周りのオリーブや椰子の木等の植え込みに手を加えるなどし、夕方の除幕式を前に最後の仕上げに余念がなかった。
教皇ベネディクト16世による主の降誕を祝う深夜ミサは、聖ペトロ大聖堂で深夜24時から、また、明けた翌25日、主の降誕大祝日の教皇のメッセージと、ローマと世界に向けての祝福「ウルビ・エト・オルビ」は、正午から広場で行われる。
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