トルコのトラブゾンで、5日、イタリア人司祭が殺害された。
ローマ教区司祭のアンドレア・サントーロ神父(60)は、宣教先のトラブゾンの聖マリア教会の祭壇近くで祈っている時、一人の若者に拳銃で撃たれ死亡した。目撃者の話では、犯人は神父を狙撃する前に「アラーは偉大なり」と叫んだという。
イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画問題で、各地のイスラム原理主義者らの行動が活発化しているが、今回の事件との関連や背景は現在のところ不明。
サントーロ神父は1970年に司祭叙階、ローマの小教区で司牧活動に従事した後、2000年より教区の宣教師派遣プロジェクトに参加、トルコへ赴き現地のキリスト教信者のために奉仕していた。
教皇ベネディクト16世は同神父の死を深く悲しまれ、ローマ教区の教皇代理司教カミロ・ルイーニ枢機卿とトルコのアナトリアの司教に電報をおくられた。
この中で教皇は、人々から愛され、司牧に熱心だった司祭を失ったローマ教区の悲しみに心を合わせ、その冥福を祈られると共に、サントーロ神父の高齢の母親に特別な気遣いを表された。
また、教皇は、あらゆる形の暴力を断固として非難されると同時に、同神父の死が民族間の真の友愛構築の希望の種となるよう願われた。
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