教皇ベネディクト16世は、聖ヨセフの大祝日を迎えた19日午前、バチカンでミサを捧げられ、正午にはアンジェラスの祈りを信徒と共に唱えられた。
聖ペトロ大聖堂で行われたミサには、カトリックの労働者ら数千人が参加した。
教皇は説教で、自らの労働を通して聖家族の毎日の糧を得たことから労働者の保護者とされる聖ヨセフに倣い、仕事の中で自らを聖化し、人類と社会の発展に寄与してほしいと願われた。
この中で若者の就職難や失業者の苦しみにも触れられた教皇は、彼らを聖ヨセフの保護に託された。
続いて、正午に行われたアンジェラスの祈りの集いでも、教皇はマリアの浄配、普遍の教会の保護者としての聖ヨセフの姿を観想するよう招かれ、救いの歴史に見るその重要な役割と使命、神への深い信仰と隠された謙遜な生き方を示された。
教皇は聖ヨセフのように、忠実・単純・謙遜をもって託された神の摂理を生きるよう信者らに勧められ、特に家庭の父親と母親が簡素な生活と仕事の素晴らしさを知り、夫婦の絆を大切に育て、決して容易ではない子どもの教育に熱意を持って取り組むことができるよう祈られた。
また、教皇は司祭たちが教会を愛し、清貧・貞潔・従順という福音の勧めを喜びと忠実のうちに生きられるように、さらに世界中の労働者たちがそれぞれの仕事を通して人類の進歩に貢献できるよう、聖ヨセフの支えを祈られた。
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