教皇ベネディクト16世は、23日、枢機卿会を招集、バチカンで祈りと考察の集いを主宰された。
教会暦で聖ペトロの使徒座を記念した先月22日、教皇は15人の新枢機卿の名を発表され、3月24日に枢機卿会議を開催、翌25日に枢機卿らと共にミサをとり行うことを告げられていた。また、教皇は枢機卿との祈りと考察の場として全枢機卿参加の会合を23日に召集された。
これらの行事に合わせて、世界各国の枢機卿たちは数日前から続々とローマ入りした。
23日の教皇と枢機卿団との祈りと考察の集いは、午前と午後の2回開催された。
午前9時30分より行われた第一回目の集いを、教皇は三時課の祈りと共に始められた。
祈りの後、枢機卿団の主席アンジェロ・ソダノ枢機卿が全枢機卿を代表して教皇に挨拶し、現在の司牧問題を考えるこの集いが教皇によって召集されたことの喜びを述べた。ソダノ枢機卿は同時に、ベルナルディン・ガンティン枢機卿をはじめ、健康上の理由や差し迫った仕事のために今回出席できなかった枢機卿たちからの挨拶を伝えた。
同枢機卿は、翌日の新枢機卿の任命式により、枢機卿団の全メンバーは193人に、このうち教皇選挙の有権枢機卿数120人に達することを明らかにした。また、最近の枢機卿団のニュースとして、先のコンクラーベによってジョセフ・ラッツィンガー枢機卿が教皇に選出されたことに言及すると、会場から温かい拍手が沸き起こった。さらに、同枢機卿はこの席でコンクラーベ後に亡くなった4人の枢機卿(シン、カプリオ、シェフチェク、タオフィヌー各枢機卿)を思い起こした。
この挨拶に答え、教皇は枢機卿団に心からの感謝を述べられ、参加できなかった枢機卿らに愛情のこもった言葉をおくられた。
教皇は四旬節もはや半ばにさしかかったことを指摘されつつ、今日記念される聖トゥリビオ・デ・モングロヴェイオを福音への奉仕に完全に自身を捧げた司牧者の模範として示された。
続いて教皇は数ある教会の問題の中でも、特に目下のテーマとして、現役を引退した司教の立場について、ルフェーブル司教による問題と第2バチカン公会議による典礼改革について、そして最後にカトリック教会とイスラム教と対話についてを、会合の議題として掲げられた。
ソダノ枢機卿の司会で始まった午前の話し合いでは、引退司教についてジョヴァンニ・バッティスタ・レ枢機卿が、ルフェーブル派の問題についてはダリオ・カストリオン・ホヨス枢機卿が進行役を務め、これらについて20名の枢機卿が意見を述べた。
午後は、フランシス・アリンゼ枢機卿、アンジェロ・ソダノ枢機卿による進行で、他の議題についての話し合いが行われる。
![]() |
|||
|