教皇ベネディクト16世は、11日午前、ベネズエラ・ボリバル共和国のウゴ・ラファエル・チャベス・フリアス大統領とお会いになった。
チャベス大統領は、ウイーンで開催されるEU・ラテンアメリカ諸国首脳会議への出席を機会に欧州諸国を歴訪中。同大統領は過去2回ヨハネ・パウロ2世と会見しており、バチカン訪問は今回で3度目となる。
ベネディクト16世とチャベス大統領との初めての会談は、およそ35分間にわたって行われた。
この中で、大統領は現在ベネズエラで進めている社会改革計画を提示、これに対し教皇はいくつかのテーマについて大統領の注意を喚起した。
教皇は特に、司教の任命におけるバチカンの自由を主張、また、カトリック大学サンタ・ローザ・ダ・リマがカトリック校のアイデンティティを保持できるよう希望された。
さらに教皇は、同国の教育改革において宗教教育の場がないことに憂慮を表されたほか、命をその芽生えの段階から守ることを柱とした公共福祉の計画を願われ、最後にカトリック系メディアの独立性を強調された。
これに答えてチャベス大統領は、教皇の要請に対し前向きに検討することを約束した。
教皇は会見の終わりに、同国のためにご自身の司牧的配慮をまとめ記した個人書簡を大統領に手渡された。
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