ポーランド司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、ワルシャワ空港到着後、同市内の大聖堂で同国の教会関係者らとの出会いを持たれた。
聖ヨハネに捧げられたワルシャワの大聖堂は、ポーランド教会の歴史と深く結びついた教会。ヨハネ・パウロ2世は、在位中のポーランド訪問で、計5回この大聖堂を訪れている。
この日、ベネディクト16世を迎え、聖堂内には同国の司教らをはじめ、1000人以上の聖職者が集った。中でもポーランド司教団の主席、ワルシャワ大司教のジョセフ・グレンプ枢機卿は、ちょうどこの日自身の司祭叙階50周年ということもあり、教皇は挨拶の中で温かいお祝いの言葉を向けられた。
教皇は、ポーランドの教会の苦難に満ちた歩みの中で信仰を証しした多くの英雄的なキリスト者らを思い起こす中で、特にステファン・ヴィシンスキ枢機卿の名を挙げられた。
「すべての業は、あなたたちの名ではなく、キリストの名において行なわれるべきであり、キリストは皆さんの口や手を通して働かれる」と述べられた教皇は、キリストの愛、司祭職の偉大さを信じ、祈りと聖体から力を得て真の成熟した司牧者となるよう聖職者らを励まされた。
また教皇は、「信徒が司祭から期待することは唯一つ、神と人との出会いを推進するスペシャリストであること」と述べ、司祭は経済や政治の専門家ではなく、霊的生活の専門家であるべきであり、時流や相対主義の中でその立場を見失わないようにとも話された。
教皇は集いの終わりに、大聖堂の礼拝堂内にあるヴィシンスキ枢機卿の墓前で祈りを捧げられた。
![]() |
|||
|