教皇ベネディクト16世は、ポーランド訪問2日目となった26日、ワルシャワで信者参加のミサを捧げられた。
ワルシャワは前日から不安定な空模様となり、夜から降り始めた雨はこの朝になっても続いた。それにも関わらず教皇ミサの会場となった市内のピウスツキ広場一帯には30万人以上が集い、さらに大型スクリーンを設けた周辺会場も大勢の市民であふれた。
ピウスツキ広場は、1979年6月2日、ヨハネ・パウロ2世が教皇として初めての祖国訪問を始めた場所である。この時も広場は見渡す限りの人に覆われ、同教皇は共産政権下のポーランドで「聖霊よ、この地に降り、この地を刷新してください」との歴史的な説教を行なった。また、ここでは1981年5月31日、困難な時代にあった同国の教会を勇気を持って導き続けたステファン・ヴィシンスキ枢機卿の葬儀が行なわれた。さらに昨年ヨハネ・パウロ2世の葬儀の日々にも、この広場で追悼ミサなどが行なわれている。
ベネディクト16世は、ミサの説教でヨハネ・パウロ2世の在位中、全世界と同国に実現した多くのことを神に感謝された。
「信仰の中に固く留まってください。信仰は賜物ですが、同時に任務でもあるのです」と述べた教皇は、信仰とはキリストの御旨を行いながらキリストを愛することと説かれた。
教皇は、現代の人間に都合の悪い真理を取り去り福音の言葉を偽る相対主義的傾向に陥ることなく、キリストの言葉に忠実に留まるよう、信徒らを力強く励まされた。
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