教皇ベネディクト16世は、ポーランド訪問3日目を迎えた27日、ヨハネ・パウロ2世の故郷ワドヴィッツェを訪れた。
ワドヴィッツェはクラクフから約60キロにあり、現在人口は2万人。
教皇は到着後、町の小教区教会である聖母の奉献教会で祈りの時を持たれた。この教会でカロル・ヴォイティーワ(ヨハネ・パウロ2世)は洗礼と初聖体を受けた。
続いて、教皇は現在記念館となっているヨハネ・パウロ2世の生家を訪ねた。前教皇は1920年5月18日この家に生まれた。教皇は建物の2階にある簡素なアパートに入られ、前教皇の家族の写真や家具、司祭・司教時代の身の回り品などを感慨を持ってご覧になった。
この朝、ベネディクト16世を迎え、ワドヴィッツェ町の広場は隙間もないほどの人で埋まった。教皇と町の人々たちとの出会いは、家族的な温かさと誠実さに満ちあふれたものとなった。
「詩人を理解したければ、彼の故郷に行かなければならない」というゲーテの言葉を引用された教皇は、町の人たちとの出会いに大きな喜びを表され、特にワドヴィッツェの教会で豊かに養われた前教皇の信仰を振り返りつつ、教会共同体、教会の家族としての小教区の大切さを強調された。
教皇は名残を惜しむ町の人々の歌声に見送られつつ、ワドヴィッツェを後にされ、この後、ヨハネ・パウロ2世が幼少の頃から親しんでいた聖母巡礼地「カルヴァリア・ゼブジドフスカ」と、聖ファウスティーナ・コヴァルスカ修道女とゆかりの深い「神の愛の巡礼聖堂」をそれぞれ訪問された。
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