ポーランド訪問3日目の教皇ベネディクト16世は、クラクフで若者たちとの出会いを持たれた。
27日午後、クラクフ市内のヴァヴェルの大聖堂を訪問し、殉教者聖スタニスラオ司教の墓前で祈られた教皇は、続いて若者との集いの会場となったブロニエ公園へと向かわれた。
ブロニエ公園は、ヨハネ・パウロ2世が過去のポーランド訪問において何度も市民とのミサを捧げてきた場所。この夕方、ベネディクト16世を歓声をもって迎えた若者たちの数はおよそ60万人、参加者はその後も時を追って増え続けた。
すべての心は、愛や赦し、理解や安らぎのあふれる一つの「家」を求めていると述べた教皇は、こうした幸福な人生への渇望とそれに対する失敗を決して恐れてはいけないと若者たちに話しかけられた。
教皇はその心の「家」とは、決して崩れることのない唯一の土台、キリストという岩の上に、キリストと共に築くものであり、また同時にペトロや教会と共に築いていくものでもあると説かれた。
また同時に、「主は人々からは見捨てられた石ですが、神にとっては選ばれた生きた石なのです」(一ペトロ2、4)という聖ペトロの言葉にあるように、この土台であるイエスが、かつて何度も人々から無視され嘲笑されたごとく、現在、未来において軽視されることがあったとしても、勇気を失わず、自覚と賢明さのもとに、恐れずキリストに信頼するようにと励ましをおくられた。
集いの後も若い人たちと教皇との交流は続いた。ブロニエ公園から戻られた教皇は、この夜も大司教館前に集った若者たちに窓から挨拶をおくられ、青年たちもまた歌や歓声で教皇への親愛を一杯に表現した。
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