教皇バレンシア訪問:
かけがえのない家庭の価値を強調
(2006.7.8)

 

 教皇ベネディクト16世は、8日、スペインのバレンシアを司牧訪問された。

 これは今月1日より同地で開催されているカトリック教会の第5回世界家庭大会の閉会行事をとり行うことを目的としたもので、同教皇の海外訪問としては、昨年8月のドイツ・ケルンと、今年5月のポーランド訪問に続き3度目となる。

 午前11時半ごろ、バレンシア・マニセス国際空港に到着された教皇は、スペイン国王ホアン・カルロス1世とソフィア王妃、そしてサパテロ首相ら政府要人、また同国の教会関係者らの出迎えを受けられた。

 空港での歓迎式典で教皇は、このたびの世界家庭大会への参加を通して、結婚に基礎を置く家庭の重要さを教会と社会のために伝えたいと述べられ、神のご計画によるこのかけがえのない制度を責任と喜びを持って生きることができるよう、その価値を告げ、推進し続けていきたいと話された。

 教皇は空港から市街に移動される途中、42人の犠牲者を出す大惨事となった数日前の地下鉄の事故現場に向かわれた。現場の地下鉄駅の前で車を降りた教皇は、フェリペ皇太子夫妻や多くの市民と共に、犠牲者の冥福のために祈りを捧げられ、階段の前に花輪を置かれた。

 バレンシア市の中心部に向けての道の両脇は小旗を振り歓声を上げる鈴なりの市民の列が絶えることなく続き、教皇の車にはさかんに花びらが投げかけられた。

 カテドラルに到着された教皇は聖職者や修道者らに迎えられ、聖杯礼拝堂に入られた。この礼拝堂にはイエスが最後の晩餐で使ったものと伝説上言われるカリスが保管されている。教皇はカリスを置いた祭壇を前に司教らと小さな祈りの集いを持たれ、司教らに宛てて記した司牧的内容の書簡に署名された。

 続いて、教皇はカテドラルの隣にあるビルヘン・デ・ロス・デサンパラードス(見捨てられた者たちの聖母)聖堂を訪問された。この聖堂にある聖母像は14世紀の木彫で17、18世紀の荘厳な衣装を身に着けている。デサンパラードスの聖母は1885年教皇レオ13世によってバレンシア市の保護者に、さらに1961年福者教皇ヨハネ23世によってバレンシア州の保護者として宣言された。

 少年聖歌隊の歌声が静かに響く中、教皇は聖母像を見上げしばし祈りの時を持たれた。また、ここで教皇は先の地下鉄事故の犠牲者の遺族らとお会いになり、共に主の祈りと亡くなった人々の冥福を祈る祈りを唱えられた。

 聖母聖堂の外に出られた教皇は、ビルヘン広場に詰め掛けた何万という市民・巡礼者らに迎えられた。

 教皇はスペイン語で挨拶をおくられ、カテドラルの聖杯を前に聖職者や修道者たちがそれぞれの務めとカリスマのうちに信仰の光を生き生きと保つことができるよう祈り、またデサンパラードスの聖母には信者たちの信仰を支え、皆を希望で満たすよう祈ったと述べた。

 広場には神学生とその家族たちおよそ3千人の姿があったが、両親の愛と委託、誠実さ、また家庭の調和こそが召命を育てる基盤となると教皇は話され、喜びと寛大さを持って召命を受け入れることを聖母に学んで欲しいと述べられた。

 そして、教皇は広場の人々と共にお告げの祈りを唱えられ、祝福をおくられた。

 この日夕方、教皇はバレンシア州行政庁舎にスペイン国王夫妻を表敬訪問された後、バチカン大使館でサパテロ首相と会見する。そして夜には、市内の多目的複合施設「芸術と科学の町」を会場に行なわれる世界家庭大会の閉会前夜祭に出席される。

 

 

vatican radio

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