北イタリア、ヴァレ・ダオスタ滞在中の教皇ベネディクト16世は、18日、懸念される中東情勢について言及された。
ますます悪化する中東情勢において国際共同体はどうすべきか、という記者団の問いに対し、教皇は先日ロシアで行なわれた主要国首脳会議(サンクトペテルブルク・サミット)の声明に全面的に賛同する旨を表されつつ、このような困難な事態の中では、何よりも平和を希求する祈りが必要と強調された。
記者団との会話は、教皇が夕方レ・コンブの山荘に戻られる際に行なわれた。
夏期休暇中の教皇はもっぱら祈りと読書、執筆などに時を過ごされているが、付近の散策や地元の人々と触れ合いの機会も持たれている。
この日、教皇はシャトー・ヴェルダンの聖ベネディクト女子修道会をお訪ねになり、30人あまりの修道女たちと共に祈り、対話された。
続いて、教皇はグラン・サン・ベルナルド峠の修道院に向かわれ、聖アウグスチノ会の修道者らと晩課を唱えられ、さらに同地で有名なセント・バーナード犬の飼育所をご覧になった。
グラン・サン・ベルナルドの修道院は長い間、山岳救助犬としてセント・バーナードを育ててきたことでも知られている。現在では特別に設立された基金が犬たちの世話を行なっているが、夏の間はこれまでどおり同修道院付属の飼育所で犬たちを見ることができる。
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