ヴァレ・ダオスタ滞在中の教皇ベネディクト16世は、23日午後、レームス・サン・ジョルジュの小教区を訪問された。
中東平和のための祈りと悔い改めの日として全教会に呼びかけられたこの日、教皇は正午にレ・コンブの山荘でアンジェラスの祈りの集いを行なわれ、夕方からはそれほど遠くないレームスに向かわれ、同地の聖堂で祈りのときを持たれた。
レームス・サン・ジョルジュはグラン・パラディーゾ国立公園の一角にある谷間の村。夕方、小さな教会に主任司祭と地元の信者ら、そして旅行者らが集う中、教皇は祭壇で祈られ、短い講話をされた。
中東での悲劇を背景にした今、「キリストは私たちの平和であり、十字架上の死によって対立を超えられ、ご自身の平和の中に皆を一致させた」という素晴らしいビジョンと、和解が見られない実際の現実との大きな差異に心を打たれるが、神に信頼しその神秘を受け入れ、和解の第一のしるしとして神が私たちに示される、キリストの犠牲を改めて見つめなければならないと教皇は説かれた。
そして、普遍の教会の聖体による交わりの網、聖体の中の主の平和こそは世界の平和の力であると述べられた教皇は、暴力に対して同じ暴力ではなく、十字架上の死に至るまでの愛をもって勝利されるという神のなされ方、遅いように思われても真に悪に打ち勝つ愛という手段に信頼するよう強調された。
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