教皇ベネディクト16世は、17日、カステルガンドルフォで行われた日曜正午の祈りの集いで、ドイツ訪問中の講演での言葉がイスラム教徒の感情を害したことを「非常に苦しく思っている」と深い遺憾の念を表された。
今月12日レーゲンスブルグ大学での講演で引用した一節(ビザンチン皇帝マヌエル2世パレオロゴスの言葉)がイスラムの人々に不快感をもたらしたことを大変残念に思う気持ちを述べると共に、この部分は中世のテキストの引用で、決して自分の個人的な考えを表したものではないと説明された。
そして、教皇は講演の内容全体が真に意図したところは、相互の深い尊重に基づく宗教間の率直で誠実な対話への招きであったことを示され、真意が明らかになることで人々の心が和らぐことを願うと述べられた。
教皇の講演内容と、諸宗教・文化間の対話促進を願われる教皇の意図については、すでに教皇庁国務長官と教皇庁広報局長から説明がなされていたが、この日教皇は自ら説明を望まれた。
この日は朝から強い雨の降る一日となり、教皇は雨の下の参加者たちを何度も気遣われた。集いの説教では先日のドイツ・バイエルン訪問を深い精神的体験として振り返られたほか、教会暦で14日に記念された「十字架称賛」と15日の「悲しみの聖母」についても短い講話をされた。
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