教皇ベネディクト16世は、10日午後、ミュンヘンの司教座大聖堂で信者らと夕べの祈りを唱えられた。
聖母に捧げられた同大聖堂は、13世紀まであった教会の跡に1468年から1488年の間に建設され、1494年に献堂されたもの。第2次世界大戦中の爆撃で内部装飾の大半は破壊されたが、唯一つの祭壇と、前もって安全なところに移されたいくつかの芸術作品は損害をまぬがれた。教会の2つの尖塔とキューポラなどは大戦の戦火を生き残った。戦後、ただちに修復が開始され、最後の作業は1989年から1994年の間に行なわれた。教皇は1977年、同大聖堂で司教に叙階されている。
大聖堂に入られた教皇は、まず大聖堂の中にある歴代司教らの墓前で祈りを捧げられた。
夕べの祈りの集いには、初聖体の子どもたちやその両親、若者や家族たち、学校の宗教の先生や小教区司祭らが参加した。
講話の中で、初聖体の子どもたちに、実り多い人生をおくり、迷い道に紛れ込まないためには、イエスと共にいることが必要と述べられた教皇は、イエスと出会う方法として洗礼と聖体の秘跡を示された。教皇は「イエスと親しくし、話しかけ、耳を傾けなさい。もし注意深く聞いているならば、イエスの答えが聞こえるでしょう」と話された。
また、教皇は両親たちには子どもと共にミサに行くように、司祭らには小教区を人々の心の祖国、大きな家族として育てるようできる限りの努力をして欲しいと勧められた。
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