教皇ベネディクト16世は、3日午前、ローマ市内の教皇庁立グレゴリアン大学を訪問された。
同大学は、イエズス会の創始者聖イグナチオ・ロヨラが1551年に創立したコレジオ・ロマーノを起源とし、450年以上にわたる歴史と伝統を持つ。現在、130以上の国々を出身とするおよそ3000人の生徒が学んでいる。
大学に到着した教皇は、教皇庁教育省長官ゼノン・グロコレウスキ枢機卿や、イエズス会総長ペーター・ハンス・コルヴェンバッハ神父、同大学学長ジャンフランコ・ギルランダ神父や、教授陣の他、大勢の学生らに迎えられた。
教皇は登位以前に同大学を様々な機会に訪れたことがあるが、特に1972年に教義神学の特別講義を持ったことを挨拶の中で懐かしく思い起こされた。
学生たちに対し教皇は、神を知ることは重要だが、神と本当に出会うには神を愛することが必要と説かれたほか、神の存在を否定する今日の世俗文化における人間の内的危機について言及され、イエス・キリストにおいて啓示された神=愛によってのみ、人間はその存在の意味を見出し、希望をもって生きることができると述べられた。
教皇はこの後、マテオ・リッチ会議センターや歴史資料館などに足を運ばれた。
また、ロヨラ・ホールでイエズス会関係者と懇談、大学の入り口ホールでは教皇庁立ドイツ・ハンガリー神学院関係者に挨拶をおくられた。
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