中国の教会の状況をめぐる会議が、このたびバチカンで行なわれた。
このミーティングは、中国のカトリック教会の現状について知識を深めることを目的に、教皇ベネディクト16世が招集されたもの。19日と20日の2回にわたる会議では、教皇庁国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿を議長とし、香港、マカオ、台湾の司教や、日ごろ中国問題に当たっている教会関係者らが出席、率直で活発な意見交換が行なわれた。
バチカンの広報局の発表によれば、会議では苦難に満ちた中国の教会の歴史と近年の出来事を振り返る中で、同地の教会の最も重要で急務の問題として、教会の神的性格という基本原理に対する適切な対応と、信教の自由の必要性が挙げられた。
また、司教や司祭、信者らが妥協に陥ることなく、時には多くの苦しみと引き換えに教皇に対する忠実を証ししていることを深く認識すると共に、ほとんどの司教・司祭が教皇との交わりにあることを喜びをもって確認、さらに中国におけるカトリック共同体の数的増加にも言及した。
参加者からは、過去の無理解を克服するための、中国政府関係者との敬意を持った建設的な対話の継続と、平和的で実りある教会の信仰生活と、中国国民と世界の善のための協力を目的とした様々なレベルにおける関係の正常化への意欲が表明された。
教皇はこの会議に参加されなかったが、2日目午前の会議終了後、参加者らに挨拶をおくられた。
会議の詳細な報告を受けた教皇は、中国のカトリック信者に向けてご自身の書簡を送ることを決定された。
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