教皇ベネディクト16世は、バチカンで17日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。
謁見中の講話で、翌18日から始まるキリスト教一致祈祷週間にあたり、教皇は最終日25日、城壁外の聖パウロ大聖堂に赴かれ、他のキリスト教教会の代表やローマの様々なキリスト教共同体と共に、夕べの祈りを行なうことを告げられた。
また、教皇は先のトルコ司牧訪問時のエキュメニカル総主教バルトロメオ1世との感動的な会見を始め、最近のキリスト教諸教会代表者らとの希望膨らむ出会いを思い起こされ、これらの体験について来週詳しく語りたいと述べられた。
一致への歩みは長く決して容易ではないが、キリストに信頼し、一致を神の恵みと聖霊の働きの実りと自覚しながら祈るよう教皇は招かれ、「キリストの愛に回心し、キリストにより近づくことで、私たち自身も互いにより近づくことができる」と話された。
さらに、イタリアを含むいくつかの国々では、キリスト教一致祈祷週間に先立ち、「ユダヤ教とキリスト教を考える日」が記念されることを紹介された教皇は、両共同体が相互の理解と尊敬、友愛を育て、共に世界の正義と平和のために協力することができるようにと祈られた。
教皇は今年のキリスト教一致祈祷週間のテーマ「耳の聞こえない人を聞こえるようにし、口の利けない人を話せるようにしてくださる」(マルコ 7, 31-37)を考察する中で、洗礼の恵みによって神のみ言葉を聞けるようになったキリスト者たちは、それを兄弟たちに告げ、証ししていく必要があると述べ、キリストのメッセージを特に苦しむ隣人たちへの具体的な連帯として共に示していくことが、キリスト者間の一致を目に見える形で表すことになると強調された。
そして教皇は、キリスト教一致への祈りを1年に1週間だけのものではなく、毎日の祈りとしつつ、一致に向けて意味ある一歩をしるしていくことができるようにと願われた。
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