教皇ベネディクト16世は、25日、バチカン宮殿でベトナムのグエン・タン・ズン首相と会見された。
ズン首相は、教皇との個人会談の後、バチカンの国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿と外務局長ドミニク・マンベルティ大司教とも会談した。
ベトナム社会主義共和国の首相が、教皇およびバチカン国務省高官と会見するのは初めてのこと。
教皇庁は、相互の関係正常化に新しい重要な一歩をしるす同首相の訪問に満足を表明した。ここ数年、ベトナム国内のカトリック教会に対する信教の自由の幅が広がることで、両者の関係は具体的な進展を見せている。
会談では、いまだ懸案となっている事項が論じられ、これらを対話を通して解決することで、教会と国家の協力を増し、青少年をはじめ人々への倫理的価値の推進や、社会の中でも最も弱い立場にある人々への連帯と支援など、国の共通善のためにカトリック信徒がより前向きな貢献ができるようになることが期待された。
また、このほか、現在の国際情勢をめぐり、平和と重要問題解決への共通の取り組みを視野に入れた、意見交換が行なわれた。
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