教皇庁典礼秘跡省元長官、アントニオ・マリア・ハビエル・オルタス枢機卿が、1日午前、ローマで逝去した。86歳だった。
オルタス枢機卿は、1921年、スペインのシエタモに生まれた。1940年にサレジオ会に入会。1949年、司祭叙階。1951年から76年までサレジオ大学で神学の教鞭を取り、学部長、総長も務めた。エキュメニカル問題にも精通し、第2バチカン公会議に専門家として招かれたほか、多くのエキュメニカル会議に出席した。1976年、教皇庁教育省局長に任命と共に、大司教に。1988年6月、枢機卿に任命。同年7月バチカン文書館・図書館館長となる。1992年から96年まで教皇庁典礼秘跡省長官を務めた。
1月31日のサレジオ会創立者聖ヨハネ・ボスコの祝日のミサが、同枢機卿が捧げた最後のミサとなった。
教皇ベネディクト16世は、オルタス枢機卿の親族・関係者への弔電で、「聖ヨハネ・ボスコの賞賛に値する子として、常にキリストの愛のために働いた」同枢機卿を思い起こされた。
教皇は2日正午、オルタス枢機卿の葬儀を聖ペトロ大聖堂でとり行なわれる。
オルタス枢機卿の逝去によって、現在の全枢機卿数は184人、そのうち教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は110人、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は74人となった。
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