教皇ベネディクト16世の2007年度四旬節メッセージが発表された。
教会の典礼暦は今月21日の「灰の水曜日」より、復活祭前の準備期間「四旬節」に入る。四旬節を有意義に過ごし、復活祭をよりよく迎えることができるよう、毎年教皇は信者に向けてメッセージを託されている。
今年のメッセージのテーマは、「彼らは、自分たちの突き刺した者を見る」(ヨハネ 19,37)。
教皇はこの中で、カルワリオの丘での十字架上のイエスの死を、人類を愛される神の愛、神のアガペとエロスの最高の表れとして見つめ、その愛を受け入れるのみならず、同じ愛を持って兄弟を愛するよう招かれている。
また、槍で突かれたイエスのわき腹から流れ出た血と水に、聖体と洗礼の秘跡の象徴を示された教皇は、四旬節の歩みの中で自分が受けた洗礼の意味を考え、聖体の中にイエスの愛を受け取り、その愛を言葉と行いを通してまわりに伝えるように促された。
さらに、教皇は突き刺されたイエスを観想することで、人間の多くの傷つけられた尊厳を見つめ、特にあらゆる形の命の軽視や人間の搾取と闘い、人々の孤独や疎外を和らげる努力を呼びかけておられる。
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