教皇、ローマの少年院を訪問
ミサと交流の時
(2007.3.18)

 

 教皇ベネディクト16世は、18日、ローマの少年院を訪問された。

 ローマ北西カサル・デル・マルモ地区にあるこの少年院は、町の喧騒から離れ緑に囲まれた、宿舎や教育設備からなるコミュニティ様式の施設で、現在およそ50人の少年少女が学習、スポーツ、職業訓練などを行いながら更生生活を送っている。

 この朝、施設に到着された教皇は、イタリアの法相はじめ、司牧担当司祭や院長らの案内を受け、まず付属の礼拝堂へ向かわれた。

 礼拝堂では施設の少年少女とその家族、教育者やボランティアたち参加のもと、教皇によるミサが捧げられた。家族的な雰囲気の中で行なわれたこのミサの中では少年たちによって信徒の祈りや奉献が行なわれ、ボランティア・グループの演奏に合わせ生き生きと聖歌が歌われた。

 教皇は説教で準備された原稿を用いずに、参加者たちに語りかけるようにミサ中朗読されたルカの福音書の放蕩息子のたとえを説明された。

 神の掟や父の教え、与えられた仕事から離れ、自分のためだけの好き勝手な生活を送ろうとした下の息子が、その願いに反してますます内的な空虚に陥っていく過程を教皇は示されると同時に、息子の自由を尊重する父の非常な寛大さ、帰ってきた息子をすべての愛を込めて抱擁し、宴を開き、息子の新しい人生の出発を祝うその愛の大きさを強調された。

 そして、父の大きな憐れみのもと、何が人生で、何がそうでないかを知り、新しい内的な歩みを始めた息子のように、脆い存在である私たちも、常に神と共に生き、何が本当の自由で、何が見せかけだけの自由かを理解しなくてはならないと話された。

 また一方で、放蕩を尽くした弟の帰還を喜ぶ父に不満を言う上の息子、自分に自信を持ち、人を容易に裁き、兄弟を理解し受け入れることに心を閉ざす彼もまた、赦しを必要とする存在であることを忘れてはならないと教皇は指摘された。

 ミサの後、教皇は施設の体育館で少年たちやその家族、同院の関係者らとの感動的な交流を持たれた。院長と少年の代表が挨拶の中で教皇の訪問から得た大きな希望を述べると、教皇も喜びをいっぱいに表されながら、「神が常に皆さんの一番大切な場所を占めるように」と招かれ、皆をいつも祈りの中で思いおこすことを約束された。

 教皇は最後に、少年少女一人ひとりの手を取り、温かい励ましの言葉をかけられた。

 

 

 

 

 

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