教皇ベネディクト16世は、聖木曜日の5日夕、ローマ教区の司教座大聖堂、ラテランのヨハネ大聖堂で主の晩さんのミサを捧げられた。
教会の典礼は主の晩さんの夕べのミサとともに「聖なる過越の3日間」に入った。このミサはキリストが最後の晩さんにおいて聖体とミサ聖祭、司祭職を制定したことを思い起こすもの。
ミサの説教で教皇は、旧約のイスラエルの民の過越祭を土台として聖体の秘跡を制定した、キリストの新たな過越の神秘を見つめられた。
キリストは人々の救いのために、ご自分を過越の子羊、また神の住まう、神との出会いの場である神殿として捧げられたと述べた教皇は、こうして神の救いのみ業の記念である過越は、キリストの十字架と復活の記念となり、さらにそれは単なる過去の記念でなく、私たちを実際にキリストの愛のうちへと導き入れるものとなったと強調された。
説教に続いて、キリストが最後の晩さんの前に弟子たちの足を洗い、互いに愛し奉仕し合うことの模範を自ら示したことにちなむ「洗足式」が行なわれ、教皇は祭壇前に腰掛けたローマ教区の信徒たち12人の足を順に洗われた。
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