教皇ベネディクト16世は、バチカンで15日、80歳の誕生日を記念するミサを捧げられた。
復活祭直後の日曜日「神のいつくしみの主日」にとり行なわれたこのミサには、翌日16日に80歳の誕生日を迎える教皇とお祝いを共にしようと、ローマ教区の信徒たちや世界各国の巡礼者らおよそ5万人が集った。
この日のローマはすがすがしい青空が広がり、聖ペトロ大聖堂前に設けられた花壇の色とりどりの花木が復活祭後にも続く喜びの雰囲気を伝えた。
教皇はミサの説教中、あがないの神秘のすべての要約を神のいつくしみという言葉に見出し「神のいつくしみの主日」を設けると共に、2年前まさにこの主日の第一晩課の祈りのうちに帰天されたヨハネ・パウロ2世を思い起こされ、「神のいつくしみに信頼しよう」という故教皇の呼びかけに応え、私たちも洗礼の日に与えられた神のいつくしみの光をまとい、その光を絶やすことなく主の福音を告げていこうと招かれた。
そして、教皇は誕生の日から自分の家族はもとより、大きな神の家族の一員として迎えられたことの恵み、家族や友人、そして教会という大きな共同体に支えられ歩んだ80年の日々を神に感謝された。
1951年、司祭叙階の日、フライジングの大聖堂で老司教の口から「もはやあなた方をしもべとは呼ばない。友と呼ぼう」というイエスの言葉を聞いた時の深い感動を回顧された教皇は、イエスの私たちに対する愛と信頼に忠実をもって応え、これからも精一杯に奉仕していくことができるようにと祈られた。
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