北イタリア・ロンバルディア州を訪問の教皇ベネディクト16世は、21日夕、ヴィジェヴァノを後にされ、同日夜8時過ぎパヴィアに到着された。
パヴィアは、ミラノの南方38q、人口約7万3千人の都市。かつてのランゴバルド王国(568−774)の首都で、カール大帝により王国が滅ぼされた後も、中世、ルネッサンスを通し文化や交易の中心地の一つとしてとして栄えた。1361年創立の大学、ヴィスコンティ城、郊外北方にある14世紀創始の修道院(チェルトーザ)は特に有名。
パヴィア入りされた教皇は、大聖堂広場で教区の若者たちの元気な歓声に迎えられ、「この町の訪問を教会の希望である皆さんと共に始められることをうれしく思います」と喜びの挨拶をおくられた。
翌22日早朝、教皇は市内のサンマッテオ病院を訪問され、入院患者や家族たちにお会いになると共に、「いのちに奉仕する聖なる場」で働く医療関係者に励ましの言葉をかけられた。
続いて、教皇はボロメオ庭園でミサを捧げられた。青空のもと行なわれたこのミサにはおよそ2万人の市民が参加した。
ミサの説教で「回心」を中心テーマとされた教皇は、使徒聖ペトロや聖パウロ、そして聖アウグスティヌスの回心に注目された。
聖アウグスティヌスにとって、回心とはただ一回の出来事ではなく一生の歩みの間続くものであったと教皇は同聖人の生涯を振り返り、神を求め、謙虚に神と向き合い続けるその姿をキリスト者の回心のモデルとして示された。
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