教皇ベネディクト16世は、4日、イランのサイエド・モハマド・ハタミ前大統領とお会いになった。
同前大統領は、ローマの教皇庁立グレゴリアン大学で開催の会議「文化間の対話:平和への挑戦」への出席などを目的に、現在イタリアを訪問中。
教皇と大統領の会談では、現代世界の緊張状態を克服し、すべての人々の平和と発展への実り多い奉仕協力を推進することを目的とした文化間の落ち着いた対話の重要性が上げられた。
また、中東とイランにおけるキリスト教共同体の現状と問題にも話題が及んだ。
さらに、中東の情勢をめぐっては、ここ数日シャルムエルシェイクで外相級会議が開催されたように、誠実な交渉の開始に対して国際共同体の強い働きかけが必要であり、その交渉についてはすべての側の権利と関心を考慮しつつ、国際法の遵守と相互信頼の再構築の自覚のうちに行なわれるべきことが強調された。
同大統領は、続いて教皇庁国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿および外務局長ドミニク・マンベルティ大司教とも会談した。
ハタミ前大統領は1999年3月にイラン・イスラム共和国大統領として初めてバチカンを公式訪問し、前教皇ヨハネ・パウロ2世と会見。また、2005年4月の同教皇の葬儀にも使節を伴い出席している。
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