教皇庁文化評議会は、今年で設立25周年を迎えた。
同評議会は、教皇ヨハネ・パウロ2世によって1982年に創設された。「信仰と文化」「文化間の対話」の2つの視点から福音のメッセージと現代の様々な文化との出会いを推進することを目的に活動している。
教皇ベネディクト16世は、15日、同評議会議長ポール・プパール枢機卿をはじめ関係者にお会いになり、励ましの言葉をおくられた。
この中で教皇は、第2バチカン公会議は「文化」を現代の人類の緊急課題と見なし、公会議文書「現代世界憲章」(第2部2章53−62)に「文化の発展」と題した一章を特別に設け、先代の教皇たちも教会と文化の対話に力を注いできたことを思い起こされた。
そして、今日の文化はグローバル化の影響を避けられないものとなっているが、常に注意深い判断力を伴わない限り、文化は人間に敵対するもの、人間を豊かにするのではなく貧しくするものとなる可能性さえあると指摘された教皇は、人間的・精神的メッセージと内容に力を入れた文化を推進することが教会にとって急務であると話された。
それと同時に、文化は真の人間性を追求する人々の対話を発展させる場であり、こうした中でキリスト教は、文化の中心にある隠された力、刷新と向上の源である「愛」という大きな力を提供してきたと教皇は述べ、文化評議会がこれからも人類のパン種、塩、光である福音的文化を推進することができるようにと願われた。
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