教皇ベネディクト16世の2008年度「世界平和の日」メッセージのテーマが発表された。
カトリック教会は、毎年1月1日を「世界平和の日」とし、戦争や分裂、憎しみや飢餓などのない平和な世界が来るように祈っている。この日は、ベトナム戦争下の1968年、時の教皇パウロ6世の呼びかけによって始められたもの。
第41回目にあたる来年度のテーマは「人類家族:平和の共同体」。
バチカン広報局の発表資料によれば、教皇はこのテーマに、共同の運命の感知と交わりの経験は、共通善と人類の平和を実現するための本質的要素であるという強い思いを込められている。
それは「すべての民族は一つの共同体であり、唯一の起源を持っている。神が全人類を地の全面に住まわせたからである」(キリスト教以外の諸宗教に対する教会の態度についての宣言1)、「どの集団も他の集団の必要と正当な要求、さらには人類善家族の共通善を考慮しなければならない」(現代世界憲章26)と、第2バチカン公会議も強調しているとおりである。
また、神の似姿に創られた人間の尊厳を考える上で、人類の一致はキリスト教の最も本質的な真理に根ざすものであり、こうした意味でこのテーマは、教皇ベネディクト16世の2006年度世界平和の日のテーマ「平和は真理のうちに」、2007年度のテーマ「平和の中心としての人間」を発展させたものであるとしている。
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