教皇ベネディクト16世は、バチカンで5日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。
しばらく残暑が続いていたローマもここ数日気温が大きく下がり、秋の始まりを感じさせる天候となっている。この日、バチカンの聖ペトロ広場で行なわれた謁見には、さわやかな青空のもと、世界各国から訪れたおよそ1万6千人が参加した。
謁見中の教皇によるカテケーシス(教会の教えの解説)では、先週に続きニッサの聖グレゴリウスの考察が行なわれた。
教皇は巡礼者への挨拶の中で、福者マザー・テレサの帰天10周年を記念してバチカンを訪れた神の愛の宣教者会の会員らを歓迎された。
キリストの真の弟子としてのマザー・テレサの生涯と証しは、貧しい人たちへの奉仕を通して神に仕えるようにとの同宣教会と教会全体に対する招きであると教皇は述べ、その模範に従い、世界のあらゆるところで神の愛の道具となり続けるようにと励まされた。
また、教皇はコンスタンチノープルのエキュメニカル総主教バルトロメオ1世が後援する第7回環境シンポジウム「北極海:生命の鏡」が翌日からグリーンランド西岸で開催されることを紹介された。
同シンポジウムに参加する宗教指導者らや科学者・ジャーナリストらに挨拶をおくられた教皇は、水資源や気候変動の問題は人類家族全体に関わる重要な課題であると強調、神の創造の素晴らしさをより尊重できるよう皆で一致して祈り働こうと呼びかけられた。
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