教皇ベネディクト16世は、22日午前、バチカン宮殿のクレメンスの間で、枢機教団に挨拶をおくられた。
この日、新教皇の枢機教団への始めての公式謁見は、非常に誠実な家族的雰囲気のもとに行われた。この出会いを通して教皇も枢機卿たちもここ数日間の喜びや感動を心から分かち合った。
教皇は挨拶で、故教皇ヨハネ・パウロ2世の逝去と葬儀、そしてコンクラーベ・教皇選出に至るまでの日々を感慨を持って振返る中で、神への信頼と感謝を新たにされると共に、新しい教皇に向けられたすべてのキリスト者の祈りの大きさ、選出後聖ペトロ広場での信者たちとの最初の出会いに受けた感動を率直に語られた。
そして、自分に対して信頼を寄せてくれた枢機卿たちに対して心からの感謝を述べられた教皇は、自分の限界と至らなさに対する常なる支援と、主への信仰と愛における兄弟的一致を願われた。
さらに、先任の教皇たちへの思いを述べられた教皇は、特に教皇ヨハネ・パウロ2世の試練と苦しみを通した死の後で、教会の中で復活のキリストの光と力が輝いたことを深い印象を持って語った。
挨拶の最後、教皇は教会の母マリアに全キリスト者を託して祈られた。
これに対して、枢機教団を代表する挨拶でソダノ枢機卿は、教皇へ対する一同の敬愛と献身的協力を約束し、教皇が「教会と世界の善に尽くした聖ベネディクトの業に倣うことができますように」と祈った。
この後、教皇は枢機卿一人ひとりと歓談され、枢機卿らもそれぞれの思いを述べた。
集いの最後に教皇は「ありがとう、では日曜日(着座式)に」と挨拶され、枢機教団は「オレムス・プロ・ポンテフィチェ(教皇のために祈りましょう)」を合唱した。
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