親愛なる兄弟姉妹の皆さん
次の土曜日と日曜日、私はルルドに巡礼します。この聖なる場所で聖母マリアの被昇天の大祝日を祝います。
この巡礼は1854年12月8日、ピオ9世教皇による聖母マリアの「無原罪の宿り」の教義の信仰箇条宣言150周年を記念するためです。この信仰宣言から4年後、マッサビエルの洞窟に出現した聖母マリアは聖ベルナデッタに自分は「無原罪の宿り」であると名乗りました。この度、この祝された場所に戻れるということを私は大変大きな神からの恵みだと考えています。
神と聖母マリアを賛美しつつ、無原罪の宿りと被昇天という聖母マリアの二つの神秘を記念します。この二つの神秘は聖母マリアのこの地上での生活の始めと終わりをしるすものです。聖母マリアは神のご計画の中で、主イエス・キリストにおいて実現した救いのみ業に特別な方法で協力するよう召されたお方です。
今回の巡礼における公式行事は3つあります。土曜日の午後のロザリオとその夜の伝統的なろうそく行列、そして、日曜日の朝の荘厳共同司式ミサです。それ以外にも巡礼地到着時と出発前に聖母出現の洞窟前での祈りもあります。どの時にも神への感謝とともに全教会の祈りを私の心の中に携えていきます。そして、全世界の平和と救いはただ神の中にのみ見出されるのだと言いたいと思います。
神はルルドの聖母を通していかなるメッセージを人類に向けようと望まれたのでしょうか。簡単に言うならば、聖書の中の有名な言葉に要約することができるでしょう「神は罪人の死を望まれず、かえって彼が回心し、生きることを望んでおられる」(エゼキエル33,11)。
聖母マリアは少女ベルナデッタにこの福音の根本的なメッセージを思い起こさせようとしました。祈りと償いこそ社会と各個人においてキリストの勝利を実現するための道なのです。
しかし、自分を変えていくためには、神が善と悪の感覚を置かれた良心の声に耳を傾ける必要があります。残念ながら現代人は往々にして罪の意識を見失っています。ですから彼らが再び神の法律の聖性とそこに由来する倫理的義務に目覚めるよう祈る必要があります。
このような意向を込めて私はルルドの聖母巡礼地に向かいます。ローマ教皇のこの巡礼が神の民すべてのために豊かな実りをもたらすものであるよう、霊的に私と共に巡礼してくれるよう皆さんにお願いします。
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